「どくとるマンボウ」の北杜夫氏が死去

大河小説「楡家の人びと」やユーモアに満ちたエッセー「どくとるマンボウ」シリーズで知られる作家の北杜夫(きた・もりお、本名=斎藤宗吉=さいとう・そうきち)さんが死去したことが26日分かった。84歳だった。東京生まれ。父は歌人斎藤茂吉。旧制松本高校(現信州大)時代にトーマス・マンに熱中、東北大学医学部在学中に同人誌「文芸首都」の同人となる。1958年から翌年にかけて船医として水産庁調査船に乗船。その経験に基づいたエッセー「どくとるマンボウ航海記」がベストセラーとなり、一躍人気作家となった。

 躁鬱病もあったのか、ハイになったり、ローになったり、独特のユーモアがある人だった。出世作は「どくとるマンボウ」シリーズで、代表作は「楡家の人びと」なんだろうけど、好きなのは「怪盗ジバコ」だった。合掌。
どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫) 楡家の人びと (上巻) (新潮文庫) 怪盗ジバコ (文春文庫)