アメリカン・ギャングスター
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2008/08/27
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 27回
- この商品を含むブログ (96件) を見る
で、この映画を見ていて面白かったと言うか、興味深かったのは、この黒人ギャングが、麻薬ビジネスのイノベーターだったということ。それまで大手の犯罪組織ルートで入ってきた麻薬は加工されていて、純度が低く、品質に問題があった。それを産地直送で打開しようと、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」のジョン・ローンのように単身、インドシナ(黄金の三角地帯?)まで乗り込み、麻薬産地と直結するパイプを構築、純度100%の麻薬の調達先を確保するとともに当時、ベトナム戦争で米国とインドシナの間を軍の輸送機が飛び交っていたのを利用して、米国内への輸送ルートを開発する。流通革命だったのだな。ベトナム戦争の時代であったからこそ、できた麻薬帝国だったのかもしれない。ベトナム戦争の終焉とともに、この麻薬帝国が崩壊したというのも、わかる。というか、そういうコンテクストで、映画が展開されていた。
監督はリドリー・スコット。悪徳麻薬捜査官をジョシュ・ブローリンが憎々しげに演じていた。