彼女が消えた浜辺
- 出版社/メーカー: 角川映画
- 発売日: 2011/04/22
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イランには「運動靴と赤い金魚」とか、良い映画が多いのだが、これもその一本。新聞やテレビのニュースで見るイランは核兵器開発問題など狭量で原理主義的な顔をしているが、映画で見るイランにはフツーの人がフツーに暮らし悩む様が描かれる。そこで見るイランは、人間の顔をしている。こうした映画ができることが自体、政治面で読む単色な世界ではなく、イランがより彩り豊かな文化的に成熟した社会であることがわかる。でも、不思議な国だなあ。何かの本で、中東で最も民主主義が根付く可能性がある国はイランだと指摘しているのを読んだことがあるが、映画を見ていると、納得できる。
セピデーを演じたゴルシフテ・ファラハニ、エリ役のタラネ・アリシュスティなど、イランの女優には美人が多いとも思う。ファラハニは現在はフランスに住み、同じイラン出身のグラフィック・ノベル作家、マルジャン・サラトピ原作のフランス映画「鶏のプラム煮(Poulet aux prunes)」にも出ているという。このあたりを見ると、アーティストにとって、やっぱりイランは住みにくいのかなあ。アーティストを生む土壌はあるのに。