「世にも奇妙な物語2012 秋の特別編」と原作本

 今の秋も「世にも奇妙な物語」が放映される。ホラー、SF、ロマンティックなファンタジー、コメディ、ミステリーといったカテゴリーの品揃えになるのだが、このシリーズもここまで来ると、筋がかなり読めてしまうものも多い。視聴者は経験的にウラ・ウラと読んでいくので、シナリオを書く人も難しいだろうなあ。まあ、ウラを読めてしまうのも、ある種の快感をもたらすこともあるので、そのあたりもまた難しいだろうなあ。
 今回の5編では好きなのは、高橋克実バカリズムの「来世不動産」。シュールな展開が面白い。オチもうまく付いている。倉科カナの「相席の恋人」も割合と好き。ただ、ラストは映画だったら、男性の顔を映さず、女性の表情だけで終わってしまうのだろうが、テレビはどこまでも説明的になるのだなあ。ちょっと韓流ロマンティック映画みたいな話だった。
 2012秋の特別版の原作を見ていくと、大島優子の「心霊アプリ」と「相席の恋人」はオリジナル脚本。「来世不動産」は、出演もしているバカリズムが原作と脚本を書いている。通りで、バカリズム的なシュールな物語だと思った。原作小説は、升野英知バカリズム)名で『東と西2』に収録されている。

東と西 2 (小学館文庫)

東と西 2 (小学館文庫)

 伊藤英明主演の「蛇口」の原作は、小池真理子の短編。こちらは『懐かしい家 小池真理子怪奇幻想傑作選1』に収録されている。 草磲剛の「ヘイトウィルス」は、うめざわしゅんの短編コミック。『ユートピアズ』に収録されている。
ユートピアズ (ヤングサンデーコミックス)

ユートピアズ (ヤングサンデーコミックス)

世にも奇妙な物語 - フジテレビ => http://bit.ly/tnupzE