小飼弾『本を読んだら、自分を読め』

本を読んだら、自分を読め 年間1,000,000ページを血肉にする?読自?の技術

本を読んだら、自分を読め 年間1,000,000ページを血肉にする?読自?の技術

 副題に「年間1,000,000ページを血肉にする“独自"の技術」。本も読み方次第では、視野狭窄の偏狭な人間を生み出す。本に囚われるのではなく、いかに本を通じて、視野を広め、深め、生活の知恵や技術を得ていくかという本。「読書術」的なノウハウ本ではなく、本を通じて、いかに時として理不尽な世界、人生とつきあっていくかということを自らの体験を交えながら、語っている。目次で内容を見ると...

CHAPTER1 だから、僕は本で強くなれた
CHAPTER2 本の読み方を変えれば、自分が変わる
CHAPTER3 本屋を歩けば、見える世界が変わる

 本屋を歩き、本を買うことを薦めているが、最近は図書館が異常に充実してきており、エントリーとしては本屋だけでなく、図書館の利用もいいのではないかと思う。筆者自身もまず図書館で入門しているわけだし、何よりもオカネを気にせずに、どんな本でも読み漁ることができる。加えて、最近の書店は、新刊偏重、ベストセラー偏重だから、図書館の本棚のほうが多彩。加えて、図書館にセンスのいい司書がいるところだと、いろいろな分野の特集をやっていて、これが面白かったりする。本との出会いの場として、図書館はいい。
 とはいえ、図書館ばかりで本を読んでいたら、出版も厳しくなってしまうから、なかなか図書館は推奨しにくいのかなあ。
 文中に紹介されている本で、読んでみたくなる本もいくつかあった。

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

 とか
遠き落日 上 (角川文庫 緑 307ー14)

遠き落日 上 (角川文庫 緑 307ー14)

 とか...
 で、印象に残った一節...

 僕は、とりあえず必要なお金を得たら、もう後はゴロゴロしていていいのではないかと思います。1日8時間も働く必要はない。それよりももっと読んを読む時間を増やしたらどうかと思っています。

 そうなんだよな。早くそこまで行きたいものです。