ヒラリー・クリントンを大統領候補とする民主党大会、事前に民主党全国委員会の幹部がバーニー・サンダース下ろしのようなことをしていた電子メールがウィキリークスに暴露された。サンダース陣営は、予備選の最中から全国委員会委員長がヒラリーを贔屓していると批判してきたが、それが事実だっとことが露呈してしまったものだから、サンダース支持者は収まらない。大会は大荒れになるのではないか、と懸念され、実際、ヒラリー、バーニー両派の空気が険悪になっている時に、パフォーマンスのために登場したのがポール・サイモン。サイモンとガーファンクルのサイモン。で、披露した歌が「明日に架ける橋」。
演出した人が狙ったのか何だか、わからないが、絶妙の選曲。この歌の現代は「Bridge over Troubled Water」。まさに両派、トラブっている微妙な流れの中に橋を渡そうとしているかのよう。ポール・サイモンもちょっと歌いにくそうだったなあ。党大会の方は、ミシェル・オバマ夫人の名演説で両派が一体化、バーニー・サンダースは「I am proud to stand with her」とヒラリー支持を明確に打ち出す。サンダース支持者がすんなりとヒラリー・クリントンに投票するかどうかは微妙だが、それでも、当大会初日は打倒トランプで燃えていた。
共和党の党大会と比べると、民主党には雄弁家が多く、ミシェル・オバマ、バーニー・サンダースはオーラに満ち、副大統領候補のひとりといわれたコリー・ブッカーの演説も迫力があった。トランプ夫人がミシェル・オバマ夫人の演説をパクってしまうのもわかる。うまい。こうしてみると、ヒラリーの演説が一番、弱いかも。
トランプがメキシコとの国境に壁を築くという話を受けて、ラテン系として出てきたのは「デスパレートな妻たち」のガブリエル役のエヴァ・ロンゴリアだった。
ともあれ、サイモンの「Bridge over Troubled Water」、絶妙でした。
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