ソマリア南部で飢餓危機。悲劇が続く「アフリカの角」

国連は20日、深刻な干ばつが続くソマリア南部の2地域で飢饉(ききん)が発生したと宣言、国際社会に食料などの緊急援助を訴えた。ジュネーブで記者会見したアモス人道問題担当事務次長は「危機的な栄養失調が広がっている」と被害拡大に危機感を表明した。干ばつはソマリアケニアエチオピアジブチの「アフリカの角」と呼ばれる一帯で発生。被害は過去約60年で最悪とされ、国連人道問題調整事務所(OCHA)によると1150万人が深刻な食料不足に苦しんでいる。

 盗聴取材事件をめぐる緊急議会が開かれていた英国議会でも、こんなことよりもソマリアの飢餓対策など、もっと重要な案件があるのではないか、と発言している議員がいたが、相当、悲惨な状態になっているのだな。食糧価格が高騰しているだけに援助にも限界が出てくるのかもしれない。この地帯は先進国が関心をもつような際立った資源もないだけに、本当に見捨てられた地域という感じがしてくる。ただでさえ劣悪な地域なのに、「過去約60年で最悪」とは、どれだけひどいのだろう。

ソマリア ブラックホークと消えた国

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