中国では有力者の家族は死刑にならない? 薄煕来氏の妻に「執行猶予付き死刑判決」

中国の重慶市トップを今年3月に解任された薄煕来氏の妻、英国人実業家ニール・ヘイウッド氏に対する殺人罪で起訴された谷開来被告(53)の判決公判は20日、安徽省合肥市の中級人民法院(地裁)で行われ、谷被告は執行猶予(2年)付きの死刑判決を言い渡された。共謀罪で起訴された薄家の使用人は懲役9年だった。谷被告の刑は事実上の無期懲役に相当し、予想通りの死刑回避となった。

 世界的なスキャンダルとなった中国・重慶市トップの妻による英国人実業家殺人事件。「執行猶予付き死刑判決」がくだされたのだとか。日本にはない制度だが、BBCによると、事実上の終身刑というが、こんな見方もあるらしい。

中国では計画的殺人の場合は死刑判決が下されることが多いが、「執行猶予付き死刑」は2年後に問題がなければ無期懲役減刑される。この間、被告は収監されているため減刑は確実な量刑。また共産党要人やその親族の場合、実際には数年後に「病気療養」の名目で刑を終えるケースが多い。判決は、事件の早期幕引きを図った共産党指導部の政治判断によるものとの見方が強い。

 要するに、一般人だったら死刑だけど、有力者の場合は、形だけ「死刑判決」で、実際は2年たたったら、そのあと数年で事実上、釈放ということらしい。うーん。これで社会が持つのだろうか。法治国家というより党治国家みたいな...。一般人の法律と、党有力者のための法律と2つあるということなんだろうか。これで持つのかなあ。そうした社会の矛盾やら不満のはけ口に尖閣列島問題が使われたりするんだろうか。嫌だなあ。
★Bo Xilai scandal: Gu Kailai jailed over Heywood murder - BBC News => http://bbc.in/NblB5u
★China Defers Death Penalty for Gu Kailai - NYTimes.com => http://nyti.ms/QRLqCB

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