ドラッカーのコンサルティング「できることを」

私はコンサルタントとしては「できないことではなくてできることに注目せよ」「目標管理(目標によるマネジメント)を実践せよ」と助言してきた。

 日本経済新聞2月5日付け「私の履歴書」(第5回)の一節。含蓄がある。当たり前のことのように思えるが、実際の会社では、できないことをどうするかに膨大な労力を投入してしまって、パフォーマンスが上がらないということが起きる。一方で、「できること」と「できそうなこと」の間に何があるのかをしっかりと考えず、失敗を繰り返すこともある。それと、「できること」が必ずしも「やりたいこと」ではなくて、なおざりにした結果、機会損失になってしまうこともある。往々にしてあるのは「できないこと」が「やりたいこと」であること。当たり前のことを当たり前にやっていくことが一番、難しいのかもしれない。