ヒトラー 最期の12日間
ヒトラー ~最期の12日間~ スペシャル・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: 日活
- 発売日: 2006/01/14
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (185件) を見る
ところどころ、妙に生々しい場面がある。首相官邸地下壕はヒトラーの命令で禁煙なのだが、ヒトラーが自殺したと知らされると、みんなが一斉にタバコを取り出して吸い始める。本当にそうだったのだろうなあ。ゲッペルス家は一家心中したのだが、ゲッペルス夫人が子供たちを一人ひとり殺していく場面は怖い。狂信の果ての姿。ヒトラーを取り巻く将軍たちも、ある者は逃げ、ある者は自殺する。激怒するヒトラーの前で、だれも本当の戦況を報告できず、外で愚痴って飲んだくれているのだが…。ともあれ、ひとつの文明社会が滅びていく過程を描ききっている。
ブルーノ・ガンツのヒトラーは記録映画のイメージに似て、リアリティがある。ゲッペルスはちょっと違う感じがした。ラスト場面でヒトラーの秘書、トラウデル・ユンゲ本人が語る話が印象的。知らなかったからといって、言い訳にはならない。罪を背負って生きていくことになる。そこに気がつくことが大切なのだろうけど。