プラダを着た悪魔

プラダを着た悪魔〈上〉 (ハヤカワ文庫NV) ヴォーグで見たヴォーグ (文春文庫) メリル・ストリープアン・ハサウェイ主演のギョーカイ・モノ+青春・成長モノ・コメディ。モデルとなっている雑誌は「Vogue」で、「悪魔」のモデルは、アナ・ウインター編集長だという。見ていると、「悪魔」というよりも、かなりワガママではあるが、ハードワークの有能な編集長という感じがする。揶揄する若者たちのほうが「コドモ」というか、「ガキ」というか・・・。メディアに限らず、プロフェッショナルな職業の世界では、このくらいの厳しさは当たり前という感じも。それは雑誌社から新聞社へ、軟派から硬派へと移ったとしても、変わらないと思うけど。でも、次から次へとブランドは出てくるし、ファッションが好きな女の子が好きそうな映画。ファッション誌の中でも超一流誌のVogueは米国でも別格の存在。だから、元編集長アシスタントだった人の原作がこれだけ受けるわけだし、実際に編集長をしていたグレース・ミラベラが書いた「ヴォーグで見たヴォーグ」を読むと、ともあれ一種独特の世界で話題が尽きない。
 で、主演のメリル…ストリープは相変わらず上手い。垂れ目がかわいいアン・ハサウェイは、この映画とか、「プリティ・プリンセス」とか、ロマンチック・コメディ映画の可愛い女優という路線の間に「ブロークバック・マウンテン」に出演したりしている。きちんとした映画のキャリア・リストをつくろうとする有能なエージェントを持っているんだろうか。そういうエージェントを選んでいること自体、しっかりしているということかもしれないけど。このあたりキャメロン・ディアスの作品選びに似ているのかもしれない。ディアスも、な〜んにも考えていないようなオバカ映画に出ているかと思えば、アート系の映画に出ていたりもしている。
 映画の本筋とは関係ないが、映画に出てくるパソコンは見事にMacだらけだった。メリル・ストリープの編集長は、PowerBookMacBook Pro?)だし、アン・ハサウェイ演じるアシスタントは、シネマディスプレイにワイヤレスのキーボードと Mighty Mouseという組み合わせ。iMacPhoto Boothを使って、化粧を直している編集部員もいる。出版業界だと、Macは自然だけど。それと、オシャレだから。
 http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada/