ニューヨーク・タイムズが格下げ要注意企業に−−下手をすればジャンク債?

 Forbes.comのサイトを見ていて、たまたま気がついたのだが、格付け会社のスタンダード&プアーズがニューヨーク・タイムズの長期債について格下げの方向で「クレジット・ウォッチ」に入ったという。今年に入り、ニューヨーク・タイムズの新聞広告が急減する一方、好調だったネット広告が伸び悩み、苦戦しているという話だったので、格下げが検討されること自体はあまり驚かなかったのだが、驚いたのは現在のニューヨーク・タイムズの格付け。

S&P currently assigns the Times a long-term corporate credit rating of BBB. A one-notch downgrade would bring the rating down to BBB-. But in a research note Friday, S&P credit analyst Emile Courtney warned that a possible downgrade "may not be limited to one notch."
That would drop the Times' long-term rating to BB+ or worse, which would leave it at sub-investment grade, or junk. And that, in turn, could increase borrowing costs for the Times.

 ニューヨーク・タイムズの格付けは「BBB」だったのだ。「A」以上かと思っていた。しかも、上の記事にもあるように、一段階(ワンノッチ)の引き下げならば、「BBB-(トリプルBマイナス)」で何とか、「BBB」の仲間だが、格下げはワンノッチにとどまらない可能性もあるという。2段階(ツーノッチ)下がれば「BB+(ダブルBプラス)」で、「BB」クラスに落ちてしまう。BBは、運用の安全性を重視する機関投資家にとっては投資不適格債、いわゆるジャンク債ということになってしまう。ニューヨーク・タイムズは、そんな瀬戸際に追い込まれたのか・・・。世界を代表する名門新聞社、しかも、アバウト・ドット・コムの買収などネット戦略でも先行しているとみられていたところで、インターネットの攻勢の前に、この窮状なんだなあ。だから、ファンドにも狙われてしまうんだなあ。あのニューヨーク・タイムズが・・・。
【参考】
 wikipedia:ニューヨーク・タイムズ
 wikipedia:スタンダード&プアーズ