梅田望夫「ウェブ時代 5つの定理」
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この「Only the Pranoid Survive」はグローブの自伝のタイトルになった言葉でもあり、有名。
Aクラスの人は、Aクラスの人と一緒に仕事をしたがる。Bクラスの人は、Cクラスの人を採用したがる。
ーーシリコンバレーの格言
世界を変えるものも、常に小さく始まる。理想のプロジェクトチームは、会議もせず、ランチを取るだけで進んでいく。チームの人数は、ランチテーブルを囲めるだけに限るべきだ。
ーービル・ジョイ
政治的になるな、データを使え。
ーーマリッセ・メイヤー
これなど昨日、読んだ、名将と愚将の差でもあるなあ。
インターネットが負けるほうに賭けるな。
ーーエリック・シュミット
Googleのシュミットには、良い言葉がいろいろとあって、以下もシュミットの言。
ネットが負けるほうに賭けるのは愚かだ。なぜならそれは、人間の創意工夫と創造性の敗北に賭けることだから。
インターネットは、人間の最も基本的な要求、つまり知識欲と、コミュニケーションをはかること、そして帰属意識を満たすことを助けるものである。
会社は答えによってではなく、質問によって運営している。(中略)ずばりその通りの答えを提示するのではなく、質問をすることによって会話が刺激される。会話からイノベーションが生まれる。イノベーションというものは、ある日朝起きて「私はイノベーションしたい」と言って生まれるようなものじゃない。質問として問うことで、よりイノベーティブなカルチャーが生まれるのだ。
シュミットの言葉には、うなずいてしまうなあ。で、最後の言葉で思い出したのは、名優アル・パチーノが何かのインタビューで、どのように役作りをするのかと問われて、「質問を持つこと。答えは持たずに」と言っていたことを思い出した。彼の斬新な演技も一種のイノベーションであり、シュミットの格言はイノベーション全般に共通することなのかもしれないな。
このほか、アップルのスティーブ・ジョブズとか、アマゾンのジェフ・ベゾスとか、いろいろな人の言葉が紹介されている。この本、そのとき自分が抱えている問題意識によって感応する言葉も違ってくるんだろうなあ。座右に置いておいて、ときどき、ぱらぱらめくるといいのかも。特に、新しい分野の仕事に取り組んでいる人には、元気になる言葉が多いから。
【参考】
・文芸春秋社には「ウェブ時代 5つの定理」の公式サイトがある。
http://www.bunshun.co.jp/umeda_web/index.htm
・で、このサイトには、著書で紹介されている名言の原典リンク集もある。親切。
http://www.bunshun.co.jp/umeda_web/umeda_link.htm