不都合な真実

不都合な真実 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

　アル・ゴアが地球温暖化問題に警鐘を鳴らす講演を記録したドキュメンタリー。いくつかの事実誤認があるといわれるが、映像や美寿ルなグラフを多用したプレゼンテーションには説得力がある。大統領選の時に、ユーモアも交えた、これだけのプレゼンテーション能力があれば、当選したんじゃないかと思えてしまう。2000年の大統領選挙で、ゴアが当選していたら、どうなっていただろうかとも考えさせられる。オバマとヒラリーの泥仕合になり、崩壊気味の民主党を見ると、ゴアが大統領候補でもいいではないか、と思えてくる。ともあれ、説得力があり、加えて、深刻な問題に対して後ろ向きに鳴らず、行動を促す、ある意味、楽観的な映画。こうした映画がつくられるところに米国の強さがあり、にもかかわらず、相も変わらず、世界最大のCO2排出国から抜け出せないところに、米国の問題がある。