鏑木清方記念美術館

 鎌倉駅から鶴岡八幡宮小町通りを歩いていくと、ちょっと小路を入ったところに、日本画家の鏑木清方の居宅を利用した美術館がある。これがなかなか良かった。ちょうど「鏡花作 清方描く」という企画展をやっている。その趣旨に曰く。

 鏑木清方が一流の挿絵画家を目指していた頃、泉鏡花は既に新進気鋭の作家として脚光を浴びていました。鏡花の愛読者だった清方は、その著作に挿絵を描きたいと願い、明治34年(1901)、ついに対面を果たします。鏡花もまた清方の絵に以前から関心を寄せており、意気投合の末「鏡花作 清方描く」の交際は始まりました。本展覧会では、清方が鏡花の小説に挿絵として描いたものから、その著作より着想を得た絵画作品まで、作家と画家の交わりのなかで制作された数々の作品をご鑑賞いただきます。

 これが良かった。金沢の泉鏡花記念館に行ったとき、泉鏡花の時代の書籍というのはアートだなあ、と思ったのだが、この企画展で見ても、雑誌も書籍も演劇のポスターも挿絵・装丁も含めてアートだったなあ、と改めて思う。
鏑木清方記念美術館のサイト
 http://www.kamakura-arts.or.jp/kaburaki/index.html
泉鏡花記念館のサイト
 http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/bunho/ikkinen/index.htm