麻生“選挙管理”内閣が発足

自民党総裁選は22日、投開票され、麻生太郎幹事長(68)が有効投票の約7割を獲得する圧勝で、第23代総裁に選出された。麻生氏はただちに党役員人事を行い、幹事長には細田博之幹事長代理の昇格を決めたほか、笹川尭総務会長、保利耕輔政調会長古賀誠選挙対策委員長を再任した。

 安倍首相のときも、福田首相のときも、自民党内の圧倒的な支持で誕生したわけで、自民党内で圧勝したかどうかはあまり関係ない気がするけど、これで総選挙になだれ込むのかどうか。小沢・民主党がさまざまな仕掛けをしたり、ウオールストリート発の金融危機が吹き荒れたり、食品問題から児童殺人まで事件が相次いだり、総裁選期間中、ニュースを自民党で独り占めというわけにはいかなかった。テレビも「総選挙対策の総裁選」で自民党のニュースばかり流したのでは、中立公正さを批判されると思ったのか、野党の情報もバランスを取って報道しているように見えた。こんな状況のなかで、総選挙に突入できるのかどうか。明日から出てくるであろう世論調査の動向を見ての判断となるんだろうか。いずれにせよ、選挙管理のための内閣という色彩が濃いなあ。自民党の三役も麻生氏が外れた幹事長以外は留任だし、これで内閣にも手を付けなかったら、いままでと同じじゃないかという批判を生むだろうし、といって、すぐに選挙なのに、内閣を入れ替えるのもかえって無駄だし、局面が打開できたようでいて、手詰まりには変わりがないのだろうか。