ニック・ヤップ「世界を変えた100日ーー写真がとらえた歴史の瞬間」

世界を変えた100日

世界を変えた100日

 ナショナル・ジオグラフィックスとゲッティ・イメージズの写真アーカイブからセレクトされた「歴史を変えた100日」の写真と解説。ロンドンの第1回万国博覧会に始まり、スエズ運河開通、エッフェル塔建設、リンカーン暗殺犯から911イラク戦争まで歴史の瞬間が記録されている。ゲッティは英国が発祥の地なので、クリミア戦争ボーア戦争、インドの反乱、ビクトリア女王など、英国の歴史的写真に強みを発揮している。アングロサクソン歴史観をベースにしているので、米国のクリントン大統領の弾劾裁判となると、米国史としては、そうかもしれないけど、これも100日のひとつか、と思ってしまう。とはいえ、どれも興味深い写真ばかり。ただ、訳文(村田綾子訳)で、「サイゴン陥落」で、ベトナムの「グエン・バン・ティエウ大統領」と出てくると、誰?と思ってしまう。発音としては正しいのかもしれないけど、一般には「グエン・バン・チュー」と表記されている。wikipediaの表記もそうだった。一方で、イランのパフラビー国王は昔は「パーレビ国王」と表記されていたけど、いまは「パフラバー」が一般的なんだなあ。これは勉強になりました。人名の表記は難しい。