甦る中山岩太:モダニズムの光と影(東京都写真美術館)

 1920〜40年代に活躍した中山岩太の写真展。記録写真ではなく、芸術写真という感じ。このあとに恵比寿から渋谷に出て「ピカソとクレーの生きた時代」を見たが、表現主義キュビズムシュールレアリズムといった20世紀初頭から30年代にかけての欧州の芸術運動の影響を受けていることを感じた。もうひとつ面白かったのは、今回の展示会に合わせて新たにプリントしたモノもあること。展示の最後のコーナーに、印画紙を変えてプリントしたり、作品のガラス板が紹介されていた。コラージュのような写真を組み合わせた作品があったが、これはガラス板を重ねてつくっていたんだなあ。また、印画紙が変わると、作品の印象も変わる。銀塩写真の世界は微妙なものだなあ。
【参考】
東京都写真美術館の紹介サイト
 http://www.syabi.com/details/nakayama.html