永六輔「商人(あきんど)」

商人(あきんど) (岩波新書)

商人(あきんど) (岩波新書)

 本棚に入れっぱなしになっていたのが、何となく気になって読み始める。これが面白かった。商人(あきんど)語録から、商人インタビュー、永六輔の経済学習、商い論まで。帯にある通り、「元気な言葉が詰まっています」。で、いつ出た本かと思ったら、1998年。バブル崩壊後、失われた10年の最終段階の金融危機の頃だなあ。前年(1987年)の11月には、三洋証券、北海道拓殖銀行山一証券が倒産した。いま読んで琴線に触れるのは、そうした時代背景の中で出てきた本ということもあるかもなあ。危機の時代こそ、リターン・トゥ・ベーシックだもんね。