GMがついに破産法を申請

米政府は31日、米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)が連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を1日に申請すると発表した。同社の事業を引き継ぐ新生GMに米・カナダ両政府が計396億ドル(約3兆8000億円)の追加金融支援を実施。GMは両政府が72%を出資する政府管理企業として再出発する。昨秋の金融危機で深刻化した米GMの経営危機は実質的な一時国有化という節目を迎えるが、中長期的な競争力回復は今後の課題となる。

 米国は、破産法を申請し法的整理と国有化によって、GMを再建することになった。あのGMが・・・。

米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)は1日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用をニューヨーク市の破産裁判所に正式に申請した。GMは8月末を目標に新会社への資産譲渡など破産法手続きを完了。販売規模を今の7割程度に縮小した「新生GM」として再起を図ることになる。

GMとともに ということで、新生GMへ。7割程度の規模に縮小するのか。直接的な雇用はもちろん、部品メーカー、販売ディーラー、周辺への影響はどれほどのものだろう。日本の自動車部品メーカーにとっても激震なんだろうなあ。しかし、あのGMが国有かあ。このところ、いいことはなかったけど、もとをたどれば、アルフレッド・スローンが近代マネジメントを確立した会社だもんなあ。ドラッカーにしても、マネジメントについては、GMのアルフレッド・スローンに学ぶところが大だったわけだし、スローンの自伝「GMとともに」は経営学の名著だもんなあ。GEのジャック・ウェルチ以上の経営者だったと思うけど。それがなあ。ゼネラル・モーターズならぬ、ガバメント・モーターズと揶揄される国有企業になってしまったわけだから。米国再生への動きともいえるわけだけど、感慨深いものがあるがなあ。盛者必衰だなあ。
 映画監督のマイケル・ムーアも「Goodbye GM...」という文章を自分のサイトに載せている。

I write this on the morning of the end of the once-mighty General Motors. By high noon, the President of the United States will have made it official: General Motors, as we know it, has been totaled. As I sit here in GM's birthplace, Flint, Michigan, I am surrounded by friends and family who are filled with anxiety about what will happen to them and to the town. Forty percent of the homes and businesses in the city have been abandoned. Imagine what it would be like if you lived in a city where almost every other house is empty. What would be your state of mind?

ロジャー&ミー [DVD] ムーアの出世作は、GMを題材にした「ロジャー&ミー」だった。「ロジャー」は、当時、GMの君主だったCEO、ロジャー・スミス。ムーアの故郷、フリントで工場閉鎖とリストラを断行しようとするロジャー・スミス会長に突撃取材する話だった。この映画の製作は1989年。それから、ちょうど20年。ムーアはビッグになったけど、GMはついに破産に至ってしまった。