エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2008/02/22
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ピアフを演じたマリオン・コティヤールはこの映画でアカデミー主演女優賞など、この年の女優賞を総なめにしたが、それもわかる。ピアフをかなり創っているし、特に薬でぼろぼろになってしまった老年の演技が凄い。「TAXi」とか、ハリウッドに進出した「ビッグ・フィッシュ」では、主人公の隣にいる可愛い子という感じだったが、こんなに演技をする人だったのか。幼女時代のピアフを演じたマノン・シュヴァリエ、旅芸人の少女時代を演じたポリーヌ・ビュルレも良かった。
で、映画を見ていて、ちょっと分からなかったのは、第2次大戦中、ナチス占領下のフランスで、ピアフがどうしていたかということ。このあたりは抜けている。特筆すべきことはなかったということか。戦争以上に、娼婦の館で育ち、旅芸人として過ごした少女時代や「愛の讃歌」誕生の背景にあった恋人の航空事故死、そして暗黒街との関係、薬物中毒といったドラマチックな人生のほうが重かったということだろうか。それはそれで納得できる。
この映画のタイトル、日本では「愛の讃歌」、米国では「La Vie En Rose」、フランスでは、ピアフの最初の芸名だった「LA MOME」。ピアフと言ったとき、日本と米国では、まず思い浮かべる歌が違うんだな。どちらの歌も映画では大きな役割を果たしているし、好きだけど。