伊藤若冲アナザーワールド(千葉市美術館)

 一度、見てみたかった伊藤若冲の美術展。千葉市美術館での開催なので、点数はそれほどないのかと思ったら、かなりの点数があった。伊藤若冲に惹かれるきっかけとなった作品「樹花鳥獣図屏風」*1が展示してあったのは、うれしい驚き。今回は墨絵が中心の企画展かと思っていた。しかし、若冲は見れば見るほど、面白いし、不思議な感じになる。ポップな「樹花鳥獣図屏風」もそうだし、「象と鯨図屏風」、色彩豊かな鶏、ユーモラスな布袋様や「寒山拾得図」、デフォルメされたイラスト的な「双鶴図・霊亀図」などを見ていると、この人、現代から江戸時代にタイムスリップした人じゃないかとさえ思えてしまう。18世紀の人とは思えない。40歳で隠居、そこから本格的に制作を始め、85歳までの長寿というのもすごい。江戸時代の市民文化は、パワーがあったのだなあ。
・企画展ページ
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/0522/0522.html