HAMーー宇宙から生還した初のチンパンジー

 米国の宇宙開発計画で、大気圏外から初めて生還したチンパンジー。名前をHAMといったのだ。「LIFE」の表紙にもなっていた。NHK-BSで昼間、ドキュメンタリーを放映していた。見ているうちに、星新一の「不満」を思い出してしまった。HAMは帰還して、英雄になったから、いいのだろうけど。
 NHKによる番組紹介は以下のとおり。

この番組は宇宙開発の秘話を、ドキュメンタリーとドラマの手法で表現した科学ドラマである。1961年1月31日、ケープ・カナベラル宇宙基地から出発したマーキューリー・ロケットに“彼”は乗っていた。その名はHAM(ハム)。アフリカのカメルーン出身のチンパンジーだ。ソ連の宇宙飛行士ガガリーリンの宇宙飛行よりも3か月早くハムは宇宙を旅して、生還した。当時、アメリカとソ連は国家の威信をかけて、有人宇宙飛行の先を争っていた。こうした中、宇宙空間は人間にどんな影響を与えるのかを明らかにするため、両国は動物を宇宙へ送り出す計画を進めていたのである。ハムは、人間の宇宙飛行士と同じ重力実験や簡単なボタン操作などの訓練を受け、優秀な成績を収めた。プロジェクトの訓練士は、時に厳しく、時に優しくHAMに接しながら、その能力を引き出した。そして、ついに宇宙飛行に成功したのである。

 NHKの「星新一ショートショート」のアニメ「不満」はこちらのDVDに収録されている。

星新一 ショートショート 5 [DVD]

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