電子書籍で、ドコモ、KDDI、ソフトバンクが勢揃い。で...。

NTTドコモと大日本印刷は4日、電子書籍事業で業務提携すると発表した。書籍やコミック、雑誌など10万点超のコンテンツの収集から配信、電子書店の運営までを一貫して手がけるサービスを10月末にも始める。共同事業会社の設立や海外への配信も検討。多くの出版社や端末メーカーにも協力を呼びかける。電子書籍の配信サービスでは、ソフトバンクが米アップルの多機能情報端末「iPad(アイパッド)」向けなどを展開。KDDI凸版印刷などと組んで年内に参入する。ドコモ・大日本連合の提携で、通信大手3社を核とする3陣営が出そろった。

 携帯キャリアを軸に語っても、電子書籍の未来は見えてこない。3陣営出揃い、といわれても、「で…」と言いたくなってしまう。アップルとソフトバンクという異端児*1の組み合わせには何か起こるかという予感はあっても、ドコモ+大日本、KDDI+凸版となると、携帯電話だけではなくて電子書籍でもガラパゴス?という気がしてしまう。
 電子書籍端末は通信ネットワークに繋がることは当たり前であり、インフラを提供する携帯電話会社が張り切るのもわかるが、どうも夢がない。すぐ「商売」の話になってしまうからだろうか。読者環境がこんなに進化し、今まで経験したことがないような新たな知の世界を切り拓くデジタル・ツールが出てくるんだ、みたいなハッタリが欲しいけど。「本と同じようにページをめくる感覚」とか、「アマゾンみたいなサービス」「iPadみたいな他端末」「キンドルみたいな端末」「iTunesみたいなサービス」とか言っているうちは、何か起きそうな気がしてこない。

*1:アップルもソフトバンクもいまや異端児というより、デジタル分野のメジャーの存在だが、依然として挑戦者のスピリットを持っており、日本の伝統的な世界から見ると「異端」といいたくなる