民主党代表選、菅・小沢が出馬表明

9月1日告示の民主党代表選は再選を目指す菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちの構図となった。31日夕、両氏は全面対立の回避に向け党本部で協議したが、執行部人事など挙党態勢の具体像で折り合わず決裂した。党内の最大勢力を率いる小沢氏が立候補を最終決断したことで、14日の投開票に向けて党を二分する選挙戦に突入する。鳩山由紀夫前首相は小沢氏支持を表明した。民主党が敗北した参院選で首相が掲げた消費税率引き上げや、小沢氏が抱える「政治とカネ」の問題が争点になる。

 結局の直接対決。小沢一郎は過去の恨みを忘れない人というけど、本当かもしれない。8月23日の四国新聞「愛しき日本」というコラムに田勢康弘氏が、こんなことを書いていた。

  小沢氏は過去を水に流さないタイプの政治家である。必ずや報復するだろう。菅首相を引きずりおろす。そう考えているように思う。合法的に倒せる機会が代表選である。有力な候補者がいなければ、自分が出る、というところまで気持ちが高ぶっており、それが鳩山グループの会合への出席となった。小沢氏はその去就をぎりぎりまで明らかにせず、神経戦で菅首相とその支持者たちを追い込む戦略を取るだろう。小沢氏が出れば、勝つかもしれない。サポーター票は大半が小沢氏側につくようだ。一方で菅首相サイドは「短期間に3人も首相がかわることでいいのか」という国民の声に期待をかける以外にない。数の勝負となれば、菅首相も楽観はできない。

 この視点に立つと、いくら鳩山前首相が動いても、菅首相との“和解”はなかったのかもしれない。現時点では、このコラムのような道筋で歩んでいる。で、このコラムでは、菅首相は「勝っても地獄、負けても地獄」と書いていたが、そうかもしれないなあ。