アップルが新しいiPod Touch、nanoなど発表

 アップルのスティーブ・ジョブズが秋の新製品・新サービスを発表。事前に予想されていた顔ぶれ
 iPod touchは、ビデオ通話も可能になり、無線LANでネットにつながるiPhoneといった感じ。Game Centerというソーシャルゲームの基盤も提供された。
 http://www.apple.com/jp/ipodtouch/
 iPhoneは持っているが、このiPod touchを見ていると、普通のケータイとiPod touchという組み合わせが一番、良かったか、とも思えてくる。最近は無線LANスポットも増えてきたし、電話・メールを除くと無線LAN環境で使っていることの方が多い。
 次に、iPod nano。こちらは事前にはあまり見なかったような気がする。アップルらしいアイデア商品。
 http://www.apple.com/jp/ipodnano/
 で、iTunes10は、音楽ソーシャルネットワークの「ping」とつながった。
 http://www.apple.com/jp/itunes/
 このあたりを見ていると、アップルは「ソーシャル・ゲーム」「ソーシャル・ミュージック」とSNSの世界に侵攻を開始する様子。グリーが象徴的なように、ソーシャルゲームは収益性の高い成長分野。Facebookも、ソーシャルゲームに力を入れている。ゲームに限らず、ソーシャルネットワークからコンテンツの購入へと持って行く世界をアップルはつくろうとしているのだろう。そう考えると、ゲーム、音楽はもちろん、映画、テレビ、電子書籍、同じような手法でアップルSNSワールドを作ってしまうのかも。その世界に入るためのデバイスまでアップルに取り込まれてしまうところが恐ろしい。
 で、新製品では、日本では出ないが、米国で発表前から一番の話題になっていたのが、新しいApple TV。従来のApple TVを手のひらサイズに小型化、レンタルビデオ・ストリーミング・マシンのようになってしまった。価格は99ドルというから、1万円を切る。安いともいえるが、レンタルビデオ・マシンと考えると、限りなく無料に近づいてもいいのではないかとも思う。レンタル料で、オカネを払っていくことになるし、収益モデルとしても、端末よりもレンタルで稼ぐ仕組みだろうから。
 http://www.apple.com/appletv/
 Googleも「Google TV」を計画しているが、こちらはテレビとネットを融合したような多機能型。それに比べて、Apple TVは単機能。このあたり、どちらが消費者を捉えるか。
 しかし、アップルはどんどん囲い込みの方向に走っている。この囲い込み路線に対抗できるのは、Googleぐらいだろうか。
 今回の発表の総括としては、TechCrunchの「まとめ:Appleの新メディアデバイスに関する本誌の意見」(http://bit.ly/dmg3PT)が面白かった。