仏ヌーベルバーグの先駆者、クロード・シャブロルが死去。

フランス・ヌーヴェルヴァーグの巨匠、クロード・シャブロルが12日、自然気胸の合併症が原因の徐脈(不整脈の一種)のため亡くなった。享年80。ジャン=リュック・ゴダールフランソワ・トリュフォーらと同様に「Cahiers du Cinema」誌の批評家から映画監督の道へ進み、1957年に『美しきセルジュ』でデビュー。2作目の『いとこ同志』でベルリン映画祭金熊賞に輝き、その後もイザベル・ユペール主演の『ボヴァリー夫人』をはじめ数々の映画、TVドラマを監督。多作な作家として知られた。独特の愛敬ある風貌で俳優としても活躍した。

 クロード・シャブロルが死んだ。ヌーベルバーグの3巨匠のうち、フランソワ・トリュフォーが去り、あとに残ったのは一番長生きしそうになかったゴダールか。ヌーベルバーグの初期の作品群を見ると、最初はシャブロルの腕が圧倒的に抜きんでいたと思う。「いとこ同志」の繊細さと華麗な映像テクニックには才気がほとばしっていた。この時は、トリュフォーゴダールよりもシャブロルの作品が輝いていた。
 しかし、不思議なことに長続きしなかった。トリュフォーゴダールが進化していくのに、ヒッチコック・ファンだったシャブロルはミステリーに走ってしまう。それはそれでいいのかもしれないが、「いとこ同志」のときの輝きは戻らなった感じがする。ヌーベルバーグの青春の作家だったのだろうか。まあ、1959年に「勝手にしやがれ」を創ったゴダールにしても、1970年代には商業映画から離れてしまうのだから、最後まで芸術性と商業性の両方を追求したのはトリュフォーだけだった。ヌーベルバーグは、青春の産物だったのだろうか。
 ヌーベルバーグはリアルタイムで見ていないから、本当のところはわからないが...。「いとこ同志」もテレビだったし、もう一度、DVDで見てみようか。
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