証拠改竄事件、前大阪特捜部長・副部長を逮捕

大阪地検特捜部の押収資料改ざん事件で最高検は1日、主任検事のデータ書き換えが故意だったと認識しながら隠ぺいしたとして、犯人隠避の疑いで前特捜部長大坪弘道容疑者(57)=現京都地検次席検事=と、前副部長佐賀元明容疑者(49)=現神戸地検特別刑事部長=を逮捕した。大坪前部長と佐賀前副部長は調べに対し、容疑を否認しているという。

 朝日がスクープした大阪特捜検事による押収資料改ざん事件、ついに特捜部長、副部長の逮捕に発展。しかし、ふたりとも否認しているようだし、検事正をはじめ大阪地検の上層部は本当に知らなかったのか、ということに論点は移っていくのだろうな。何だか内ゲバみたいになってきた。検察の最前線(特捜)と管理畑(法務官僚)との内戦という色彩もあるんだろうか。
 ともあれ、今年最大の事件だし、これが検察・司法制度の近代化につながるかが本当の問題だろう。もう、お上やお天道様に恐れ入るような殊勝な人間は少ないわけだし、自白を主体にした特捜部の捜査手法自体が制度疲労を起こしていたのかも。捜査の可視化は、冤罪を防ぐためだけではなく、捜査手法に対する信頼感が失われた今、捜査側にとっても重要かもしれない。また、物証の乏しいホワイトカラー、政治家、官僚、犯罪組織による知能犯罪に対しては、司法取引を含めた新たな捜査体制を構築する時期なんだろうな。
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