ラブホテル・ファンドが大幅元本割れで訴訟に発展?

高い利回りをうたって、各地でラブホテルを運営するファンドへの投資を勧誘した東京都内の不動産関連業者が、8月に運用期限を迎えた出資者に元本の約16%しか償還できないと通知したことが9日、分かった。損失は総額30億円を超えるとみられ、一部の出資者は業者側に損害賠償を請求する準備を進めている。問題となっているのは、グローバル・ファイナンシャル・サポート(GFS、渋谷区)が2007年夏、1口50万円、予定利回り年8.4%で出資を募った「HOPEラスト優先出資匿名組合」。GFSのファンドは、ラブホテルを扱う点や配当率の高さに注目が集まり、経済誌などで紹介されていた。

 高利回りをうたったファンドが惨敗というのは、ありがちなパターンともいえるのだが、元本の16%しか償還できないのでは投資家も怒るだろう。で、このファンド、見出しでは「ホテルファンド」となっていたが、記事を読むと、そのホテルは「ラブホテル」。イメージとして隠れた高収益業種というイメージがあるところが、この投資話のポイントだったのかもしれない。普通のホテルだったら、眉につばをつけるところを、ラブホテルだと、やっぱり,この業種はいけてるんだよね、と安心してしまうのかも。投資家もいいところに目をつけたと思っていたのかもしれないが、プライドも傷つけられて(ラブホテル・ファンドで損をしたとは言いにくいし...)、それがかえって怒りを倍加してしまうのだろうなあ。