ジョン・グリシャムの新作、4分の1の読者が電子版を選ぶ

米ベストセラー作家ジョン・グリシャム氏の24作目「The Confession (仮題:告白)」は、同氏の著作として初めてハードカバーと電子版が同時に発売され、第1週の販売実績は合計で前作を上回った。出版元の英ダブルデイによると、電子版は7万件販売された。一方、米国内の書籍販売の約75%を網羅するニールセン・ブックスキャンによると、「告白」のハードカバーの第1週販売実績は16万件だった。ちなみに2009年1月に発売されたグリシャム氏の前作「アソシエイト」のハードカバーの第1週の販売実績は22万3000冊だった。

 電子書籍の話題が尽きないなあ。ハードカバーが75%のカバー率で16万部とすると、単純計算で推定販売部数が21.3万部。電子版の7万部と合わせて総部数28万部強と考えると、ほぼ4分の1の読者が電子版を選択した勘定になる。前作と比べると、電子版分がほぼ上乗せされている感じになりそう。要するに、電子版の話題に飛びついたグループがそれだけいたということだろうか。電子版が珍しい時代には、読者を広げるプロモーション効果があるということだろうか。
The Confession: A Novel The Associate: A Novel アソシエイト〈上〉 (新潮文庫)