アジアカップ準決勝、韓国はなぜ、PK戦で日本に負けたのか――韓国・中央日報の分析

‘11mルーレット’と呼ばれるPK戦は理論的に言えばキッカーに有利だ。キッカーの足を離れたボールがゴールラインを通過するのにかかる時間は普通0.5秒。一方、ゴールキーパーが反応する速度は速くて0.6秒だ。したがって両目を閉じてゴールの隈に蹴れば必ずゴールとなる。 しかし実際のPKは理論と一致しない。あるドイツ紙が06年7月1日、ドイツとアルゼンチンの独ワールドカップ(W杯)PK戦が終わった後に報道した内容によると、PK戦の成功確率は77%だ。100人のうち23人は外す。

 こんな書き出しで、韓国・中央日報が25日のアジアカップ準決勝の日韓PK戦の分析記事を載せている。PK戦で1本も決められずにゼロ敗するのは韓国代表にとって初めての経験だという。しかも、51年ぶりのアジアカップ優勝を目指していただけに韓国のショックは大きかったようだ。
 記事では、敗因を2つ上げていて、ひとつは「リーダーの選択」、もうひとつが「選手の重圧感」。前者は日本がワールドカップを含め、Aマッチ経験の豊富な本田圭佑をトップ(リーダー)に持ってきたのに対して、韓国は躍進著しい若手を選んだのだが、そこで経験の浅さが出てしまったというわけ。ベテランを起用すべきだったと。後者は選手の中でも、とりわけキーパーの重厚感。PKを失敗すると、その重厚感が一身にかかるという。
 しかし、上の記事にあるように、PK戦の成功率は77%というデータがあるのか。100人のうち23人は外す。古くはイタリアのロベルト・バッジョをはじめ、どんな有名な選手でも外すことはあるもんなあ。PK戦を「11m ルーレット」というのも、わかる。
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