国連安保理がリビア制裁決議を採択。国際刑事裁判所検察官への付託も

国連安全保障理事会は26日、反体制デモへの激しい武力弾圧を続け、多数の死傷者を出しているリビア政権に「暴力の即時停止」を求め、最高指導者カダフィ大佐らに資産凍結などの制裁を科す決議案を全会一致で採択した。決議は、デモ弾圧は「組織的で激しい人権侵害」で人道犯罪にあたる可能性があるとして、国際刑事裁判所(ICC)検察官への付託も規定。安保理からの付託を受けると、ICC検察官は捜査を行い、証拠があれば起訴できる。

 今回は北朝鮮のときのように、中国、ロシアの反対もなく、リビアに対する制裁が採択される。公然と自国民を銃撃するようでは、国際社会の敵ナンバーワンとなってしまう。で、さらに人道犯罪にあたる可能性があるということで、国際刑事裁判所検察官への付託も。記事によると、これで捜査に入ることになるようで、となると、ユーゴスラビア紛争で「民族浄化」という名のジェノサイドを行ったセルビアミロシェビッチと同じ道を辿ることになる。でも、法廷に立つかどうかの以前に、国内・国外双方で四面楚歌のカダフィ大佐がどこまで戦い抜く気かだろう。ここまで来ると、死ぬまで戦い続けるしかないと、かえって腹を固めてしまうのだろうか。生物化学兵器とか変なモノは持っていないといいけど。
国際刑事裁判所サイト(英語版) => http://www.icc-cpi.int/Menus/ICC?lan=en-GB
★外務省: 国際刑事裁判所ICC)資料リンク集 => http://t.co/fVgu8em

「民族浄化」を裁く―旧ユーゴ戦犯法廷の現場から (岩波新書 新赤版 (973))

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