福島第一原発事故、米国大使館の米国民向け原発関連情報が気になる

 後手、後手に回る福島第一原発事故。避難勧告にしても、日本は福島第一原発から20キロ圏退避、20〜30キロ屋内待機、自主退避の勧めだが、米国は50マイル(80キロ)圏からの退避を勧告している。この差が何となく気になる。米国は保守的に厳しく見ているというのだが、この差は...。まして、水や農作物まで放射能の暫定基準値を超える例が出てくると、米国の動きが気になってくる。
 で、水の摂取にしても、日米ギャップがある。この基準値がかなり厳しく設定されたもので、現状水準では大人の健康には影響がないということでは日米ともに一致している。そして乳幼児の摂取を控えるというところも同じ。問題は、妊産婦と授乳女性。日本側は...
・水道水から放射性物質 「妊婦に害なし」 産科婦人科学会が見解(毎日新聞) => http://t.co/DPKd22Z
・水道水「妊娠・授乳中でも影響なし」 産科婦人科学会朝日新聞) => http://t.co/dJj9kCI
 妊婦・授乳女性は関係ないという考え方。これが米国大使館の「Warning For Parents and Caretakers About Radioactive Iodine Detected in Tokyo Drinking Water Supply」という在留米国人のための水問題に関する注意にあるQ&Aをみると、ちょっと違う。こんな具合に...

What are we advising U.S. citizens? Why?
Due to an elevated level of Iodine-131 found at a local Tokyo water purification plant, we are advising American citizens in Tokyo that infants (aged 0-3), as well as women who are pregnant or nursing, should drink only bottled water.

 米国は、乳幼児(0-3歳)と妊婦、授乳女性を同じ扱いにしている。水道水ではなく、ボトル・ウォーターだけを飲むべきだと。これも米国の保守的な安全思想なのだろうが、こちらのほうが何となく説得力がある。
 WHO(世界保健機構)にも飲料水に関する記述がある。こちらも、日本でやっていることはかなり保守的な基準であることが明記されており、その方針の正しさを支持しているが、妊婦、授乳女性の基準に関する記述はない。このあたり学説が定まらないのだろうか。ともあれ、日米ギャップは気になるなあ。
世界保健機構「東日本大震災・飲料水の安全性について」 => http://t.co/e2AFrxy
★米国大使館サイト => http://japan.usembassy.gov/
・在留米国人向け東日本大震災関連情報 => http://t.co/lnNgwvz