アイ・ウェイウェイの身柄拘束は経済犯罪の容疑のため? ホント?

新華社は6日、中国の警察当局が拘束中の著名な現代芸術家、艾未未アイ・ウェイウェイ)氏について、経済犯罪の容疑が持たれていると報じた。報道では、警察当局が艾氏を経済犯罪の疑いで調べているとだけ短く伝え、詳細については触れていない。これに対し、艾氏の母親はロイターの電話取材で容疑を否定。当局が政治活動などを抑えるために同氏を拘束したとの見方を示している。

 中国で拘束された現代アーティストのアイ・ウェイウェイ。中国は「経済犯罪」の容疑としているという。家族はもちろん否定。政治犯・思想犯を刑事犯と処断しようとするのは権力の基本的な方法。カール・シュミットの『パルチザンの理論』にも、そうした話が出ていたと記憶がある(それとも『政治的なものの概念』のほうだっただろうか)。ということで、民主化を求める反体制的な言動が目立っていたアイ・ウェイウェイ氏を貶めるものとみるのが常識的な見方という気がする。一方で、現代アートとマネーの関係も微妙なものがあるので、そちらで勇み足があったのかということもゼロとはいえない。まあ、そういう「ひょっとしたら」というところを利用するのが権力の手法なのかもしれないが...
★FT.com / Asia-Pacific - Ai Weiwei probed over ‘economic crimes’ => http://t.co/D0L9wv9
★「経済犯罪で捜査」と中国 政府批判の芸術家、艾未未氏 - MSN産経ニュース => http://t.co/218Oaow

パルチザンの理論―政治的なものの概念についての中間所見 (ちくま学芸文庫)

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