福島第1原発1号機、津波の前に設備が損傷して放射能が漏れていた?

東京電力福島第1原発1号機の原子炉建屋内で東日本大震災発生当日の3月11日夜、毎時300ミリシーベルト相当の高い放射線量が検出されていたことが14日、東電関係者への取材で分かった。高い線量は原子炉の燃料の放射性物質が大量に漏れていたためとみられる。▼1号機では、津波による電源喪失によって冷却ができなくなり、原子炉圧力容器から高濃度の放射性物質を含む蒸気が漏れたとされていたが、原子炉内の圧力が高まって配管などが破損したと仮定するには、あまりに短時間で建屋内に充満したことになる。東電関係者は「地震の揺れで圧力容器や配管に損傷があったかもしれない」と、津波より前に重要設備が被害を受けていた可能性を認めた。

 原発安全神話がどんどん壊れていく。この記事の通りだとすると、地震だけならば大丈夫だったのにね、想定外の津波があったんで、こんな大事故になったんだよね、という論理が破綻する。100%安全はないということを前提に物事は考えないといけないということなんだな。で、そう考えたとき、どれだけ原発のコストが大きいか、という話になってしまう。

福島原発人災記――安全神話を騙った人々

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