福島原発事故・被曝問題は、高性能マスクが足りないから? 東電は「助けて」と言えない? 政府が助けない?

東京電力福島第1原発3、4号機の運転員だった男性社員2人が事故直後、国の緊急時上限の2倍以上となる600ミリシーベルトを超える被ばくをした問題で、同社は17日、放射性ヨウ素の吸着能力のあるマスクの不足や、作業に忙殺され中央制御室で食事を取らざるを得ない状況にあったことなどを原因とする報告をまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出した。

 高性能マスクが足りないって全国の企業、公共機関にあたっても、世界を探しても、なのだろうか。東電は自分たちの中だけで対応しようとしているのだろうか。「助けてと言えない30代」という話を思い出す。自分の力でどうにもならないところに来ても、外に支援を頼まなかったのだろうか。それとも、政府は「助けて」という言葉を無視したのか、あるいは、自ら積極的に自分から助けに行こうとしなかったのだろうか。何だか、原発事故対応は、いま現在の日本社会そのものを映し出しているような...。何だか索漠たるものがある。加えて、ロジスティックス(補給)の軽視は帝国陸軍、帝国海軍以来の日本の組織の宿痾なのだろうか。21世紀になっても、危機にあたっては「大和魂」だけで済ませようとするのだろうか。原発事故対応、工学よりも社会学文化人類学の研究テーマだったりして。

助けてと言えない―いま30代に何が

助けてと言えない―いま30代に何が