マードック、帝国防衛のため盗聴取材問題の「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」を廃刊

英日曜大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」記者による盗聴問題で、発行元のニューズ・インターナショナル社は7日、10日付紙面を最後に廃刊することを決定、社員に通知した。同紙は大衆紙ながら168年の歴史を持ち、「メディア王」の異名を持つルパート・マードック氏が率いる英国最有力メディアの一つ。

 ルパート・マードックはオーナーだから、決断も思い切ったものになる。電話盗聴取材問題で集中砲火を浴びている英国の大衆紙「ニューズ・オブ・ザーワールド」の廃刊が決まった。テレビ、新聞、雑誌に広がる巨大メディア帝国を守るために、日曜紙で最大部数ともいわれるタブロイドを斬って捨てた。特に広告と放送事業を守るために早期決着したかったのだろう。しかし、これで一件落着となるのか。同じような取材手法がセンセーショナルが売り物の他のメディアでも使われていなかったのか、読者の感情(劣情)刺激型メディアで膨張を繰り返してきたマードック帝国の終わりの始まりなのか、話題は尽きないだろうなあ。
★Murdoch to close News of the World - FT.com => http://on.ft.com/nXqGEd
★Newspapers: The end of the World as we know it | The Economist => http://econ.st/nD0hiK
★News of the World to close as Rupert Murdoch acts to limit fallout - The Guardian => http://bit.ly/oEkbqO
British Tabloid, The News of the World, to Close in Hacking Scandal - NYTimes.com => http://nyti.ms/qBuBfm
★News of the World to close amid phone scandal - Al Jazeera English => http://aje.me/p1OLZv
【やぶしらず通信・関連ログ】
・盗聴取材問題に揺れるマードック帝国(7月7日) => http://bit.ly/qZrpD7

仁義なき英国タブロイド伝説 (新潮新書)

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