盗聴取材問題に揺れるマードック帝国

米メディア大手ニューズ・コーポレーション傘下の英大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」の記者らによる盗聴問題の波紋が広がっている。取材対象の著名人に加え、犯罪被害者の携帯電話も盗聴していたことが判明し、米フォード・モーターなど複数の大手広告主が同紙への広告掲載中止を表明した。メディアとしての信頼低下や広告収入減少につながるとの見方からニューズの株価は6日の米株式市場で3%以上、急落した。

 マードックの巨大メディア帝国、ニューズ・グループが盗聴取材問題に揺れている。もともとセンセーショナルが売物の大衆紙的手法で帝国を築いてきたマードックだが、傘下の英国大衆紙が取材に際して盗聴していたことが問題になっている。英国政府も調査に乗り出すようだし、企業のコンプライアンス上の問題は、放送は国の許認可事業だから、今度の事業がマードックのメディア事業全般に影響を及ぼすのではないかと見る向きもある。マードックの限界を露呈した事件か、あるいは、単なる一過性の事件か、どうなるのだろう。
★メディア王傘下の英大衆紙に盗聴疑惑 政府も調査へ - 朝日新聞 => http://bit.ly/mQXj4j
★電話盗聴疑惑にマードック氏「嘆かわしい」- CNN.co.jp => http://bit.ly/nspLGu
★米ニューズ、系列紙の盗聴疑惑でBスカイB買収承認に遅れも−WSJ - Bloomberg.co.jp => http://bit.ly/oZIroj

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