「汚染されたお米」の当選者は「セシウムさん」のテロップを流した東海テレビの情報番組が放送休止

東海テレビ放送(本社・名古屋市)は、岩手県産米を中傷するような不適切なテロップを4日流した情報番組「ぴーかんテレビ」の5日午前の放送を休止した。番組開始時刻だった午前9時55分、アナウンサーが「ふざけ心ですまされない大変不謹慎な表現に大きな問題があった」などと岩手県福島県の関係者らに改めて謝罪した。東海テレビは4日夜、浅野碩也社長を本部長とする対策本部を設置、テロップが流れた原因究明などを行う。(略)同社は4日の番組で、岩手県産米「ひとめぼれ」のプレゼント当選者を「汚染されたお米 セシウムさん」などと表記したテロップを流した。

 新聞、雑誌でいえば、予定稿、テレビだと、こうしたテスト用のテロップの文字は、取り扱いに注意しなければならないというのはわかっているはずなのに、やってしまうのだな。事故はいつでも起こりうるのだから、予定稿やテスト用のテロップで遊んでいけないことはよく知っているはずなのに、こうしたところで悪ふざけをしようとする人間が出てくる。そして、そこで書かれるジョークに、その媒体や番組に携わる人の知性やモラルが反映されることになってしまう。冗談を言うにしても、理性や知性が発言の中身や表現に歯止めをかけるものだけど、それが欠落してしまっているのだなあ。結局、テレビにとって震災も放射能汚染も他人事ということを露呈してしまった事件。テレビの世界も官僚化、無機質化が進んで、人間としての節度が消えてしまったという話だろうか。