ニューヨーク・ダウ、634ドル安の暴落。オバマ大統領は事態を認識できていない?

8日の米国株式市場は急落。リセッション(景気後退)への懸念が高まる中、米国債の格下げを受けて投資家心理が一段と悪化した。不安の高まりから売りが拡大し、S&P500指数は2008年12月以来の大幅な下落率を記録、全銘柄が下落して取引を終えた。(略)債務増大や景気減速の問題に米政府は対処できていないとの見方が売りにつながり、オバマ大統領によるこの日の演説中に株式市場が下げ足を速めたことは、こうした見方を裏付ける格好となった。

 昨夜、何だか眠れずに午前3時ぐらいにCNNをつけたら、ダウは300ドル安前後、これからホワイトハウスオバマ大統領が演説するとレポートしていた。そして、起きてみたら、ダウは634ドル安の暴落。オバマ演説は不安心理に拍車をかけただけだった。ニュースを見ると、オバマは演説でS&Pの格下げを批判し、「米国はトリプルAの国だ」と強調している。マーケットを否定する新興国の独裁者と変わらない反応。投資家心理を落ち着かせるつもりが、かえって大統領はマーケットを否定し、米国経済が抱える問題を直視していないのではないか、という疑問を沸騰させてしまった。米国も日本と同じように政治的なリーダーシップが揺らぎ、彷徨を始める。ここは売り、と、みんなが思ったのだろうか。日本は政治不況といわれていたが、米国も政治不況に突入しようとしているのだろうか。米国は、世界のマーケットが米国の政治に持っている不安感を認識しているのだろうか。オバマもわかっているのか、わからないのか...。
★米国は「トリプルAの国」オバマ大統領が緊急演説 => http://bit.ly/mRb8Ht
★NY株大幅反落、634ドル安 10カ月ぶり安値:日本経済新聞 => http://s.nikkei.com/nqdoqW