世にも奇妙な物語 2011年 秋の特別版

 HDDレコーダーを使うようになってから、どうしても後から見ることが多くなる。ということで、先週末放映していた「世にも奇妙な物語」の最新版。どれも結構、面白かった。松下奈緒中越典子の「憑かれる」は定番ともいっていいホラー。三浦春馬の「JANKEN」はコメディもの。ちょっとマトリックス風のノリもあった。老師が石橋蓮司というところがうれしく、クールな女性社員役の中村ゆりが気になった。水川あさみの「ベビートークA錠」は、しんみり系の奇譚。浅野忠信の「耳かき」はシュールなコメディ(浅野忠信もテレビドラマに出るようになったのだ)。志田未来の「いじめられっこ」はSF学園もの。子役から大成するのはなかなか大変だが、これを見ていると、志田未来は子役から大人の女優さんに成長する可能性を秘めてそうな感じする。
世にも奇妙な物語 - フジテレビ => http://bit.ly/trZIC3
 で、5編には原作があるものとオリジナルとがあって、「憑かれる」は、貫井徳郎の同名の短編小説。『崩れる』に収録されている。

崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)

崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)

 「JANKEN」と「ベビートークA錠」はオリジナル・シナリオ。
 「耳かき」は、泉昌之の「耳堀り」。『かっこいいスキヤキ』に収録されているとのこと。で、この「耳かき」、2002年春の特別編で、大杉漣が演じた「夜汽車の男」に語り口が似ていると思ったら、こちらも泉昌之の「夜行」が原作で、こちらも『かっこいいスキヤキ』に収録されている。なるほど。
かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)

かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)

 最後に、「いじめられっこ」の原作は、永山驢馬の「時計じかけの天使」。こちらは創元SF短編賞アンソロジーの『原色の想像力』に収録されている。