オリンパス粉飾決算事件、東京地検は法人も起訴?

オリンパス粉飾決算事件で、東京地検特捜部は2日までに、法人としての同社を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴する方針を固めたもようだ。同社前社長、菊川剛容疑者(71)ら当時の経営陣が主導した巨額の粉飾が組織的行為だったと判断した形。菊川前社長や、不正経理を指南したとされる証券会社OBらが勾留期限を迎える7日に、併せて刑事処分するとみられる。

 上の日経の記事によると、オリンパス粉飾決算事件を捜査している東京地検特捜部は法人としてのオリンパスも起訴する方針という。個人の犯罪にして、上場は維持し、銀行から人を会社に送り込んで債権を保全して、シャンシャンというシナリオだったのだろうけど、法人として起訴されると、どうなるのだろう。上場維持を決めた東証の発表では...

一連の行為は、会社組織としての関与が認められるものの、その発端となった損失の発生やその後の隠蔽行為は、一部の関与者のみによってなされたものでした。また、これらは同社本来の主たる事業部門とは直接的に関係せずに、その事業の経営状況には影響が及ばない形で進められたものであり、不適切な会計処理は、売上高や営業利益には概ね影響していませんでした。

ーーと会社が関与していたことを認めれているから、組織犯罪と認定されても、OKなのだろうか。ただ、そうなると、組織的に粉飾決算を行った会社でも上場OKという市場ということになってしまう。うーん。それってありなのだろうか。投資行動を決定するにあたって基礎となるべきデータが正しくなくてもOKのマーケットということなのだろうか。うーん。せめて、個人の犯罪であってくれないと、東証も困るのではないかと...。検察の起訴内容次第か。

会計不正―会社の「常識」監査人の「論理」

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