疋田智『ものぐさ自転車の悦楽』
- 作者: 疋田智
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2010/04/22
- メディア: 単行本
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目次で内容を見ると、こんな感じ。
Step1 自転車生活にはこんなにもメリットが
Step2 乗るべきはフォールディング小径車だ
Step3 自宅周辺を乗ろう
Step4 会社まで行ってみよう
Step5 大きく道草を食おう!
Step6 いよいよツーリングに出かけよう
Step7 フォールディングバイクだけじゃない、深遠なる自転車世界
Step8 〝自転車ブーム〟はぶーでは終わらない
Step9 フォールディングバイク乗りの極意弐拾箇条
疋田氏は自転車のエバンジェリストのような人で、以前にも読んだことがある。読んでいると、思わず自転車を買いに走り出したくなる。その一方で、この本の中でも何度も繰り返されているjavascript:;ように、最近の自転車マナーの悪化もすさまじい。エコと言うよりも、経済環境の悪化による自転車の増加ではないかと思うのだが(東京都心部はわからないが、東京近郊のうちのあたりは大群をなしているのはママチャリだし)、信号無視、飛び出し、急激な方向転換、無灯火、逆走、暴走、並走、何でもありの状態。その無法ぶりが年々ひどくなっていく。
実感としては自転車は、歩道にいたら「走る凶器」、クルマを運転して車道にいると「走る狂気」といった感じがする。加えて、高齢化に伴い、歩くのがつらくなったご老体が自転車に乗っている姿も目立つ。自転車は車道を走るという指摘は法的には正しいのだが、著者のように東日暮里から赤坂まで通うという東京都心部はいいとして、近郊都市の県道レベルとなると、歩道を確保するために、車道は大型車ぎりぎりのスペースというところも珍しくない。こうした街では、お年寄りの自転車がバスやトラックの先導車となって行列をなしている、のどかな風景に出くわすことも珍しくない。自転車に乗っている人は弱者の恐喝というか、どんな状況でも事故になったら、自動車を運転している、お前らの責任だぞ、といった空気が漂っている(と、運転しているときは思えてしまう)。
というわけで、読んでいると、東京と首都圏近郊の現実の落差を感じてしまったりもするのだが、それでも、やっぱり自転車、久しぶりに乗るかな、と思ってしまう。
で、フォールディングバイクのおすすめブランドとしては、英国のブロンプトン、ドイツのr&m BD-1、米国のDahon ...
うーん。物欲がうずくなあ。でも、うちの周りの道路、怖い気もするよなあ。自動車よりも自転車との出会い頭のほうが怖いかなあ。