株価下げたなあ。こんなときに読んでおきたい大暴落やバブルの本

 いやあ、下げたなあ。東京株式市場...

6日の東京株式市場で日経平均株価は大幅安となり3日続落した。前日比1071円84銭(4.73%)安の2万1610円24銭で終えた。昨年10月以来の安値で、下落幅は2016年6月以来の大きさになった。前日の米大幅株安や軟調なアジア株相場を受けて、運用リスクを回避する目的の売りが広がった。信用取引での追加証拠金(追い証)発生を警戒した売りも出た。取引時間中には下げ幅を1603円まで広げ、下落率が7%を超す場面もあった。

 まあ、前の日のニューヨークもすごかったからねえ。

5日の米株式相場は急落した。ダウ工業株30種平均は大幅に続落し、前週末比1175ドル21セント(4.6%)安の2万4345ドル75セントと昨年12月8日以来ほぼ2カ月ぶりの安値で終えた。下げ幅は史上最大となり、指数の全構成銘柄が下げた。米長期金利の急速な上昇が投資家心理を冷やし、相対的に運用リスクが高い米株の持ち高を手じまう売りが膨らんだ。

 こういうときは、新聞やテレビの訳知り風の解説を聞いているよりも、歴史を知ることなんじゃないかなあ。
 で、株価暴落というと、まず思い出すのは、1929年の大暴落。すると、まずはこんな本か...

大暴落1929 (日経BPクラシックス)

大暴落1929 (日経BPクラシックス)

 ガルブレイスの『大暴落1929』。マネタリスト側から見た大暴落の影響は...
大収縮1929-1933「米国金融史」第7章 (日経BPクラシックス)

大収縮1929-1933「米国金融史」第7章 (日経BPクラシックス)

 ミルトン・フリードマンとアンナ・シュウォーツの『大収縮 1929-1933』かな。
 で、新しい古典はたぶん、これなんだろうけど、まだ読んでいないんだなあ。早く読んだほうがいいかな。
大恐慌論

大恐慌論

 リーマン・ショックに発した前回の金融危機の克服に尽力した元FRB議長のバーナンキの『大恐慌論』。
 安倍政権下の日本、トランプ政権下の米国、いずれも株式相場は極端な楽観論で絶好調。バブルじゃないか、という声もあったけど、そうだったのか、そうでなかったのか、これから明らかになるのだろうなあ。投資家も一本調子で上げている時にパフォーマンスが高いのは当たり前で、今回の局面でどれだけの成績を上げられるかが腕の見せどころ。誰が勝者で、誰が敗者だろう。
 で、日本四半世紀余り前に壮大なバブルと、その崩壊を味わった国。その意味で、日本のバブルを振り返ることには、意味がある。それでいうと、この本かなあ。
バブル:日本迷走の原点

バブル:日本迷走の原点

 日経記者だった永野健二の、その名も『バブル』。政府、日銀、大蔵省(今の財務省)、企業...。下げ局面がはっきりしてからも、対応を誤ったわけだけど、今度はどうかな。現実をどう認識するかと同時に、現実を直視することができるかどうかが肝になるのかもしれないなあ。
 世の中には危機の時代が訪れると、思い出される本がある。前回のバブル崩壊時、1990年代、経済関係者の間では、この本がよく話題になっていたなあ。 高橋亀吉の『大正昭和財界変動史』。中巻が日本の昭和恐慌。 で、下巻が「暗黒の木曜日」といわれた米国の株式大暴落に端を発した世界大恐慌。昔の本だから、読みにくところもあるけど、データも豊富で、大恐慌について論文を書くときの隠れたアンチョコとして一部では知られていた。
 「災害は忘れたことにやってくる」という言葉あるけど、「株式暴落」「金融危機」も忘れた頃にやってくるのかなあ。そして日本も米国もトップは過ちを認めることが嫌いな人そうだから、大丈夫かなあ。ともあれ、静かに歴史を読むべきときなのかなあ。
高橋亀吉『大正・昭和財界変動史』--危機になると、読み返したくなる本 - やぶしらず雑録 YabuDK Note
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