野田内閣が内閣危機管理監を更迭

政府は、内閣官房で危機管理や情報収集にあたる内閣危機管理監と内閣情報官の2人を交代させる異例の人事を発表しました。交代することになったのは、伊藤哲朗・内閣危機管理監内閣情報調査室トップの植松信一・内閣情報官のいずれも警察庁出身の2人です。(略)北朝鮮情勢の行方が定まらない時期での交代に、政府関係者からは、キム・ジョンイル総書記死去の際の対応をめぐる事実上の更迭という見方も出ています

 内閣危機管理監についていえば、問題は北朝鮮だけじゃない。東日本大震災、そして福島原発事故の危機対応も、危機管理監の職務だった。もともと、阪神・淡路大震災の反省から生まれたポストだし、職務の中には「原発事故」も入っている。昨日発表になった事故調査・検証委員会の中間報告でも、官邸の総理執務室と危機管理センターの連絡不備を上げているが、この責任者って本来、危機管理監なのではあるまいか。北朝鮮の金日正死去を「スクープ」できたかどうかよりも、震災、原発事故といった現実化した危機に満足に対応できなかった責任のほうがはるかに重い気がするけど。というか、この震災で、どういう役割を果たしていたのだろう。阪神・淡路大震災の教訓から生まれた内閣危機管理監システムが機能したのかどうか、その検証はどこかがやっているのだろうか。読んでいないだけかな。そうだといいけど。
東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会 ・中間報告 => http://bit.ly/t0aDdp
原発事故報告 首相官邸が混乱の一因だった : 社説・コラム (読売新聞)=> http://bit.ly/trabQt
時事ドットコム内閣危機管理監に米村氏=情報官は北村氏 => http://bit.ly/vVaY3p
【やぶしらず通信・関連ログ】
内閣危機管理監内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)って何だろう(3月30日) => http://bit.ly/sU5kHM

首相官邸の決断―内閣官房副長官石原信雄の2600日 (中公文庫)

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