福島原発事故、対策統合本部に原子力安全・保安院、SPEEDIは文科省、食品は厚労省医薬食品局、水質は厚労省健康局...

 福島第一原発事故、なかなか収束しない。事故現場の問題だけでなく、首都圏で放射能汚染問題も。事態の進展と共に関係者はどんどん増えていく。政府と東電が「福島原子力発電所事故対策統合本部」を設置したのは3月15日。本部長は菅首相で、副本部長は、東京消防庁ハイパーレスキュー隊を恫喝して大顰蹙の海江田・経済産業大臣
官房長官記者発表 平成23年3月15日(火)午前|福島原子力発電所事故対策統合本部の設置について首相官邸ホームページ => http://t.co/CfGcytp
 政府と東電の間の情報共有も大切だけど、事件はもはや福島だけで起きているのではない。周辺地域に汚染問題が広がっていくと、関係する省庁・委員会も拡大していく。まあ、事故処理だけでも、経済産業省原子力安全・保安院を中心に、防衛省自衛隊)、消防隊は総務省消防庁、警官は警察庁が参加している。内閣府の防災担当も関係してくるのだろうか。
原子力安全・保安院 => http://www.nisa.meti.go.jp/
防衛省自衛隊東北地方太平洋沖地震関連(お知らせ一覧) => http://t.co/Lyt5vkI
総務省消防庁 => http://www.fdma.go.jp/
警察庁 => http://www.npa.go.jp/
内閣府(防災担当) => http://www.bousai.go.jp/
 今日は、こんな話が出てきた。

幸男官房長官は23日午後の会見で、放射性物質による被ばくに関する試算を行うSPEEDI(スピーディ)というシステムで計算した結果、福島第1原子力発電所の事故発生から毎日1日中屋外にいたと仮定した場合の甲状腺の被ばく線量が100ミリシーベルト以上となり得るケースが、同原発から30キロメートル圏外にもあることを明らかにした。

 SPEEDI?。これが何かと言うと、こちら
SPEEDI │ 防災技術開発 │ NNET => http://t.co/IOU5IiZ
 文部科学省原子力安全科・原子力防災ネットワーク。おお、原発の安全性は、経産省系の原子力安全・保安院が一手にやっているのかと思ったら、文科省にも原子力安全科があったのだ。産業行政ではなくて、科学行政の視点ということだろうか。さらに食品や水の問題となると、食品関係は厚生労働省・医薬品食品局、水質のほうは厚生労働省・健康局になるらしい。食品については、さらに食品安全委員会内閣府)がある。
厚生労働省:報道発表資料 医薬食品局 => http://t.co/4UlMfXr
厚生労働省:報道発表資料 健康局 => http://t.co/rcx0Drj
食品安全委員会 => http://www.fsc.go.jp/
 で、農産物といえば、農林水産省で、こちらも地震が発生した3月11日の夜に「「農林水産省原子力災害対策本部」が設置され、担当は大臣官房食料安全保障課らしい。流通面での風評被害については、総合食料局流通課が対応している様子。
農林水産省:報道発表資料 => http://www.maff.go.jp/j/press/index.html
 専門行政組織がこれだけあるのは頼もしいともいえるし、縦割りの壁があるんじゃないかと不安にもなる。東電との情報共有もさることながら、各省庁が密接に連携した危機管理体制はできているんだろうか。一段落したら、原発危機のような危機にあたって、組織はどうあるべきだったか、検証が必要になるんだろうな。あるいは走りながら検証して、いまからでも体制を再編していくべきなんだろう。PDCAサイクルを回すということね。
 ちなみに首相官邸には東日本大震災に関連した各省庁サイトのリンク集がある。これだけの組織を、ちゃんとまとめているんだろうなあ。仙石さんがやっているんだろうか。誰かみたいに恫喝したり、面罵したりしているんだろうか。それではねえ。
東北地方太平洋沖地震への対応 -首相官邸ホームページ => http://t.co/nNaTOnu