マイケル・ルイス『フラッシュ・ボーイズ』を読む−−瞬きする間もなく、かすめとられる時代
- 作者: マイケルルイス,Michael Lewis,渡会圭子,東江一紀
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 単行本
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目次で内容を見ると、こんな感じ...
序 章 幻想のウォール街
第1章 時は金なり
第2章 取引画面の蜃気楼
第3章 捕食者の手口
第4章 捕食者の足跡を追う
第5章 ゴールドマン・サックスは何を恐れたか?
第6章 新しい取引所をつくる
第7章 市場の未来をかいま見る
第8章 セルゲイはなぜコードを持ち出したか?
終 章 光より速く
捕食者というのが、10億分の1秒の世界で取引を先回りして儲ける超高速取引業者のこと。IT化というのは、ここまで来ているのだなあ、と改めて感心させられる。情報(コンピューター)だけでなく、通信の知識があって、この戦いに勝てるのだなあ。そして、公正さを目指した取引に関する規制がかえって高速取引業者に利益をもたらしているところなど、テクノロジーに規制がついていけないのだなあ。
で、マイケル・ルイスの話が海の向こうの日本と無縁な話かというと、そうはいえないということをFACTA発行人の阿部重夫氏が「日本のフラッシュ・ボーイズ」という解説で書いている。