「共同幻想論」の吉本隆明が死去

戦後の思想界を代表する論客として1960年代の学生運動や多くの知識人に影響を与えた評論家で詩人の吉本隆明さんが、肺炎のため、16日午前2時すぎに東京都内の病院で亡くなりました。87歳でした。

 団塊世代の思想的アイドルというイメージもある吉本隆明氏が死去。これだけ息長く思想界の論客であり続けたこともすごいことだと思う。で、個人的には読んでいるようで、あまり読んでいない人のひとり。きちんと読んでみるかなあ。合掌。
ほぼ日刊イトイ新聞 - 吉本隆明が語る親鸞 => http://bit.ly/y4AI1k
ウィキペディアで見ると => wikipedia:吉本隆明
★グーグルで検索すると => google:吉本隆明
★アマゾンで検索すると => amazon:吉本隆明
改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫) 吉本隆明が語る親鸞 ひきこもれ―ひとりの時間をもつということ (だいわ文庫)

増田俊也『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

 本文2段組で700ページに迫る大著。この活字離れの時代に挑戦するかのような分厚い本だが、これが売れている。読んでみると、その理由がわかる。これはすごい。日本のプロレス人気を創り出した力道山木村政彦の一戦(当初の打ち合わせを破り、力道山が木村をボコボコにして勝利した事件)を出発点に、日本最強の柔道家といわれた木村政彦の生涯と柔道・格闘技・プロレスの歴史を辿る。木村の師である牛島辰熊極真空手創始者大山倍達、そして力道山と「英雄たち」の歴史が語られる。綿密な取材をもとから紡ぎ出された物語は、柔道、格闘技の歴史であるだけでなく、昭和史としても面白い。ともあれ、量も内容も、すごい本。あとがきで「昭和は男たちの時代であった。しかし、平成は間違いなく女たちの時代だ」というお言葉が出てくるが、これは男臭い昭和の本。
 目次で内容を見ると…

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生誕100年 ジャクソン・ポロック展(国立近代美術館)

 米国の現代アーテイスト、ジャクソン・ポロックの企画展。作家の変遷がわかる。しかし、ポロックの最高傑作といわれる「インディアンレッドの地の壁画」はイランのテヘラン現代美術館の所蔵なのだな。米国を代表する現代アートの傑作を所蔵するのは、いまや米国の敵国ナンバーワンのようなイランにあるというのも面白いなあ。まあ、イラン革命前に購入されたのだろうけど。で、展実物も良かったが、最も面白かったのは会場の出口に再現されたポロックのアトリエだった。床に散った絵の具の跡に創造の軌跡が見えるような感じがした。
ポロック 2人だけのアトリエ コレクターズ・エディション [DVD] ちなみに、ジャクソン・ポロックエド・ハリス主演の「ポロックーー2人だけのアトリエ」という映画になっているという。こちらも見てみるか。アルコール依存症で、最後は飲酒運転で自動車事故死したようだから、壮絶な人生だったのだろうな。
 で、このポロック展公式サイトの「展覧会紹介」の「みどころ」を見ると、「インディアンレッドの地の壁画」について特大文字で「この1枚、評価額200億円!!」と大書してある...。うーん。この超弩級の品のなさ。主催が読売新聞・日本テレビのためだろうか。拝金主義の時代を反映しているのだろうか。アーティストとしては、こんな売り方をされてしまうのでは、酒を飲んで暴走して死んでしまいたくなるかもしれない。
★「ジャクソン・ポロック展」公式サイト => http://pollock100.com/
・みどころ / ジャクソン・ポロック展 => http://bit.ly/yMd95s
ジャクソン・ポロック - Wikipedia => http://bit.ly/zT71jc
Jackson Pollock, at the Limit of Painting: 1912-1956 ジャクソン・ポロックとリー・クラズナー (岩波アート・ライブラリー)

ツーリスト

ツーリスト [DVD]

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 アンジェリーナ・ジョリージョニー・デップ共演の話題作。絡むスコットランドヤードの刑事がポール・ベタニーだから、かなり濃い。巻き込まれ型ジェットコースター・ムービーで、最後に、ひねりがある。背景がベネチアだから、観光映画っぽいところもあり、かなり受けを狙った娯楽アクション映画。あまり考えずに、スターを楽しむ映画。

チャンピオンズリーグの準々決勝の組み合わせが決まる。ミラン対バルセロナ!

 欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント準々決勝の組み合わせ抽選会がある。ベスト8の対戦はこんな具合。

APOEL 対 レアル・マドリー…(1)
マルセイユ 対 バイエルン・ミュンヘン…(2)
ベンフィカ 対 チェルシー…(3)
ミラン 対 バルセロナ…(4)

 最大の注目はやはりACミランバルセロナだろうか。これは激戦になりそうだなあ。両チームはグループステージでも対決し、第1戦が2−2の引き分け、第2戦は3−2でバルセロナと接戦を演じている。どちらが勝つか。折しも、バルセロナアビダルが肝臓移植手術のために戦線を離脱してします。今季は不安定なところがあるし、バルセロナには不安が残るなあ。
 レアル・マドリードキプロスAPOELと。常識的には、レアルのほうが圧倒的に強いのだろうが、APOELはサプライズを起こしかねないチームだけに、ここでもう一発、サプライズを起こして欲しいところ。少なくとも、第1戦は持ちこたえて欲しいなあ。マルセイユインテルに勝った勢いのまま、バイエルンと対戦できるだろうか。チェルシーベンフィカは、チェルシーがどこまで復調しているかなのだろうか。イングランドの意地を見せるだろうか。ともあれ、チャンピオンズリーグは楽しみだなあ。
 で、ベスト4による準決勝は「(2)の勝者 vs(1)の勝者」「(3)の勝者 vs(4)の勝者」。この組み合わせだと、決勝は、レアル・マドリードバルセロナクラシコだろうか。
アビダルが肝臓移植のため戦線離脱…プジョル「全力で彼をサポートする」 - サッカーキング => http://bit.ly/vZSvD8

UEFAチャンピオンズリーグ2008/2009 優勝への軌跡 [DVD]

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