「ジョーズ」と米艦インディアナポリス号の本

 「IMAGICA-BS」で、スティーヴン・スピルバーグ監督の大出世作ジョーズ」を放映していた。

ジョーズ [DVD]

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 改めて見ると、ジョーズのロボットがうまく動かなかったことがかえって良かったのだなあ。そのためにサメを見せずに、恐怖を導き出す演出になっている。そうでなかったら、古典にはならなかったかもしれない。CGが発達していない時代で良かったのかも。制約がアートを創るのだな。
 で、この映画で最も怖い場面の一つは、ショッキングな映像ではなくて、ロバート・ショーが夜の船の中で、第2時世界大戦中のインディアナポリス号の惨劇について話すところ。日本軍の潜水艦によって撃沈され、海に投げ出された将兵が鮫に襲われ、多大な犠牲者を出したという、この話は実話。いくつか、ノンフィクションが出ている。例えば、こんな本...
巡洋艦インディアナポリス号の惨劇 (朝日文庫)

巡洋艦インディアナポリス号の惨劇 (朝日文庫)

 アマゾンでの評価は高くなかったが、昔、読んだ時は、ノンフィクションとして、そんなに悪い出来ではなかった記憶があるのだが...。ただ、テーマがテーマだから、話は凄惨だけど。

「井上ひさしと安野光雅」展(芳沢ガーデンギャラリー)

絵本画家として確固たる地位を築いている安野光雅さんの作品は、その透明感あふれる色彩や、そこここに散りばめられた遊び心で、世界中の人々に愛されています。今回は、装丁画家あるいはデザイナーとしての仕事に焦点を当て、井上ひさしの本の装画や芝居のポスターの原画などを中心に、文学にまつわる作品を選りすぐってご紹介いたします。

 千葉県市川市の芳沢ガーデンギャラリーで開かれていた企画展。安野光雅氏が手がけた井上ひさし氏の本の装丁、劇団「こまつ座」のポスターと原画が展示されている。ガリバー旅行記井上ひさしの文章と安野の原画が揃えて展示されていて、絵本を読むように閲覧できる。また、安野氏の「繪本 平家物語」の展示も良かった。この市川市文化施設、小さな小さな “美術館” だが、企画の趣味が良くて、好きだ。今回も市川市在住の井上ひさしを切り口に、安野光雅の作品を紹介しているところがなかなか良い。津和野の安野光雅美術館にも行ってみたくなる。
井上ひさし安野光雅 〜文学と絵画の出会い〜 | てこな 公益財団法人 市川市文化振興財団 => http://bit.ly/J4a2pQ
★芳澤ガーデンギャラリー | てこな 公益財団法人 市川市文化振興財団 => http://bit.ly/JWu5vh
安野光雅美術館(津和野) => http://bit.ly/J4acO3

井上ひさしの日本語相談 (新潮文庫)

井上ひさしの日本語相談 (新潮文庫)

 ※ この本も安野光雅氏の装丁