岡崎太郎「儲かるしくみはこうつくれ」

儲かるしくみはこうつくれ

儲かるしくみはこうつくれ

 このタイトルの前に「通販勝ち組の絶対ルール!」と来るし、題名だけ読むと、トンデモ系の本のように見えるが、中身はいたって、よく出来ている。それは、以前書いた第1作の「売れるしくみはこうつくれ」と同じ。ところどころ強調するフレーズが大文字になっていたり、電車の中で読んでいると恥ずかしくなる感じだが、内容は実践的経営書として参考になる。
 例えば、「悩むことによって起こる悪循環」というのは、実業の場にいると実感がある。悩んでいるうちに、自社が大事にしなければならないものがわからなくなり、「選択と集中」がおろそかになり、経営のバランスを失してしまう。売り上げが下がるのが怖くて、たくさんの小さなリスクヘッジを打ち始め、「結局、何もできない。何もできないから、当然、儲からない。この悪循環は。けっして極端なたとえではなく、儲かっていない会社でよく見られる現象」。気をつける必要があります。